子供と歩く大阪散歩ノート

線香花火は関東と関西で違うということを、先日花火で遊んだ時に初めて知ったのですが…。

子供だけじゃなく、アラサー世代の大阪人が関西風の線香花火の存在を知らなかったことが何となく気になりました。

いつから線香花火は紙製がデフォルトになったのか、ちょっと調べてみることにしました。

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線香花火・東西の違い

線香花火の元々の起源は、300年位前にワラの先に火薬を塗って火をつけて楽しんでいたものだと言われています。

(諸説あるようで、東から西に伝わったという説もあります。)

まず、東西の線香花火の違いからおさらいします。

西の線香花火

『スボ手牡丹』と呼ばれる関西以西の線香花火。

昔ながらのワラに火薬を塗って火をつけていた線香花火がスボ手牡丹の原型です。

西日本は稲作が盛んで、ワラが手に入りやすかったというのが背景にあるようです。

東の線香花火

『長手牡丹』と呼ばれる関東以北の線香花火。

関西と比べ関東では稲作が盛んではなく、ワラが手に入りづらかったようです。

そのため、代用品として和紙で火薬を包むようになったのが起源とのこと。

紙漉きというと寒い地方で行われるものですが、当時の関東(と関東以北)は稲作よりも紙漉きが盛んだったのですね。

東西の季節感に違いがなくなった現在ではイメージしづらいですが、昔は関東と関西では気候がかなり違ったのだなぁと改めて実感しました。

このように、東西で別れていた文化が昭和を境に現代では一変します。

スボ手牡丹と長手牡丹・現在の分布

「線香花火といえば、どちら?」という2017年~2018年にかけてのアンケート結果があります。

以前、回転焼きの記事の時にお世話になったJタウンネットさんにありました。

今回もありがたく参考にさせていただきました。

これを見て「あれ?思ったほど東西関係なくね?」と思ったんですが…。

ここに前出のアラサー世代の大阪人がスボ手牡丹の線香花火を知らなかった理由がありました。

昭和の線香花火は中国で作られた長手牡丹が主流だった。

1975年頃から人件費の安かった中国に花火生産の場が移り、1998年には日本国内での生産が途絶えてしまったそうなんです。

中国から輸入される線香花火は、手に入りやすい『紙』を使って作られたもの(長手牡丹)が主流でした。

スボ手牡丹は冬場しか生産できないのに対し、長手牡丹は通年生産できるという事情も大きかったみたいです。

花火がほとんど中国で生産されるようになってしまった関係で、関東風の線香花火が全国的に普及したようです。

1990年代後半に生まれた人はスボ手牡丹を目にする機会がほとんどなくなったというのは、そういう背景があったのですね。

ワラでできた線香花火を見て「懐かしい~♪」と思うのは、40~60歳代の層みたいです。

画像引用元・walkerplus『【深堀りアンケート】線香花火は東西で2種類あり!薄れゆくエリア性…東西の文化の違いは現代に残っているのか!?』

確かに私も「そうそうこの形。懐かしい~♪」と感じたドンピシャリの層に入りますw

そんなこんなで、最近花火をしなくなった子供だけでなく、20~30代の大人も『スボ手牡丹』を知らなかったということなんですね~。

こうやって調べてみると、関東・関西の違いと歴史的背景、戦後の手作り産業の中国外注化による東西のシェア変遷など、なかなか奥深い話でした。

しかし、一度途絶えた国産の線香花火をまた作っていこうという業者さんの心意気はぜひぜひ応援したいものです♪

今年は夏がまだまだ長そうなので、もしどこかで国産の線香花火を見かけることがあったら手に取ってみるのもいいかもですね(^o^)

夏が長いといえば台風!

なんか続々とやってきますし、今日なんてすごいのが関東に上陸するみたいで…。

台風の通り道にお住いの方々は、どうぞご安全にお過ごしくださいませ。

●oo○ooo●  最後まで読んで下さりありがとうございます。  ●ooo○oo●
この記事が何かのお役に立てたら幸いです!

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コメントありがとうございます!

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  1. こんばんは。。

    私にとっての線香花火の認識は、
    これでいくと、小さいころからずっと、
    長手牡丹ということになります。。
    スボ手牡丹の線香花火・・・、どんな花火なんでしょうね^^
    今は米というと、日本各地に米どころありますけれど、
    そうですよね、以前は温暖な西側のようが盛んだったでしょうから。。

    今回の台風は、それてくれたみたいです~♪
    去年の9月上旬の線上降水帯での被害の記憶が消えないせいか、
    このあたりのお店は、軒並み閉店時間が早まっていました。。

    • コスモさん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。

      長手牡丹はカラフルで柔らかい感じですが、
      スボ手牡丹は藁に直に火薬とシンプルなのです。
      私が子供の時はスボ手8割:長手2割位で記憶に残ってます。
      コスモさんの記憶は長手牡丹10割なのですね。
      やはり地域性が出てきておもしろいです。

      テレビで見てたら関東の方はお店が休みになったり
      電車のスケジュールが変わったり大変そうでしたが、
      台風がうまいこと湾曲してくれてよかったですね。

  2. こんばんは、、コメありがとうございました(*^_^*)

    娘にとっての休みは、基本家で過ごすことのようで、
    この時の世間でいう3連休は、
    なんだかカナシイことになってしまったようです。。
    ただ、こればかりはどうしようもないと思いますので。。
    傍からみている限りは、家にいる時間は、
    そりゃあもう、思いっきり羽根のばしているので、
    もちろんこの連休中も(^_^;)
    ・・・ただ、そういう割り切りができるのは、もう少し先なのでしょうか。。

    なんかかんやいろいろありますけれど、
    ケセラセラ♪でいくしかないでしょうか^^
    ただ、平和でないと、そういうマインドも吹き飛ばされるでしょうから。。

    • コスモさん、こんばんは。

      確かに、世の中3連休なのに
      思ってたほど休めなかったらショックですよね…。

      疲れはたまっていくとやっかいなので
      「のんびりしたい!」と思った時は時間の許す限り
      休むのが子供も大人も大事だな~思う今日この頃です。
      …とはいえ勉強が忙しくてなかなか難しいですよね~。

  3. そもそも線香花火自体が2種類だったのですね\(◎o◎)/!
    だから上向き、下向けの差がでたのですね。
    線香花火と言えば、紙のもの…ですね。
    といいつつも、スボ手牡丹ってのも見たことある気が…。
    しかし、そんなに昔から花火の生産が中国に移管されていたとは。。
    ほぼほぼ私は中国産で遊んでいたようですね。。

    • たたとあさん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。

      そうなんです。関西のスボ手の方は
      芯が固いので上向きに火をつけられるんですよ。
      長手は柔らかいのでそのまま下向きです。
      私が子供の頃はスボ手が中心でしたが
      たまに長手も花火セットの中に入っていました。

      長手は和紙に火薬を入れて手巻きで作るので
      工賃が安い中国で生産した方が都合がよかったみたいです。

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