白浜のパンダの輸送は『南海エクスプレス』と『ＡＮＡ』のタッグだった

２月22日、上野のパンダに続いて、南紀白浜のパンダ達が中国へと帰っていきました。

前回の記事で上野から成田までのパンダ輸送に携わったのが『阪急阪神エクスプレス』だったことに触れた関係で、今回もトラックに注目していました。

アウェイの関東でも起用された輸送会社さんだから、当然関西も同じ『阪急阪神エクスプレス』に決まってるわ、と思いながらニュースを見ました。

和歌山のパンダを運んだのは『南海エクスプレス』だった。

南紀白浜アドベンチャーワールドのパンダ達を空港まで運んだのは、『南海エクスプレス』という企業のトラックでした。

『ＨＩＲＡＮＯ ＬＯＧＩＡＴＩＣＳ（平野ロジスティクス）』のロゴも入っています。

（トラックの画像はYOUTUBEの読売テレビのニュース映像より転載）

よくよく考えてみたら和歌山の私鉄は南海電鉄とＪＲの独壇場なので、阪急阪神の入る隙はなさそうですねｗ

それもしても『南海エクスプレス』、どういう強みを持った企業さんなのかと公式ＨＰを確認してみました。

温度管理が必要な荷物や精密機械の搬送が得意分野で、動物、医薬品、食材、スポーツカー、パンダ、サイ、ボジョレーヌーボなどの輸送を今までに手掛けてたそうです。

あとニッチなところでいうと、ご遺体の海外搬送やエンバーミングサービスも扱っているんだそうです。

関空に到着したトラックの荷室に『空調システム搭載車』という文字が見えましたので、ただのトラックではなさそうです。

阪急と阪神だけじゃなくて、南海も動物の輸送が得意なのですね。

関東と関西で担当会社が違うのは意外でしたが勉強になりました。

せっかくなので、前回触れませんでしたが、パンダを運んだ航空会社の違いにも触れておきましょう。

パンダを中国まで運ぶのに関わった運送会社と航空会社

上野動物園のパンダの輸送

上野動物園から成田国際空港までのトラック輸送は『阪急阪神エクスプレス』

成田国際空港から中国・成都双流国際空港までの航空便輸送は、中国『順豊航空（英語名はSF Airlines）』のチャーター便

（飛行機の画像は東京ズーネットYOUTUBEチャンネル動画より転載）

南紀白浜アドベンチャーワールドのパンダの輸送

和歌山の白浜から関西国際空港までのトラック輸送は『南海エクスプレス』

関西国際空港から中国・成都双流国際空港までの航空便輸送は『ＡＮＡ』のチャーター便

パンダのニュースで思ったこと色々

今回のパンダ帰国、だいぶ調べたのですが輸送費がどこ持ちか明確には分かりませんでした。

…が、パンダが中国からの『レンタル』であることを考えると、返す際の費用も日本（の動物園？）持ちになるのだろうな～と思いました。

まぁ絶滅危惧種かつ繊細な生き物を運ぶノウハウが得られるので、損するという訳ではないんでしょうけど、輸送費もまた高額だったんだろうな～と。

ちなみにパンダのレンタル料は１ペアで年間５０～１００万ドルで、維持費は日本円で年間２億円以上かかるそうです。

南紀白浜アドベンチャーワールドの入場料は４８００円（４月から５３００円に値上げ）するんですが、気軽に足繫く通える額ではないですよね。

日本も人口がだんだんと減って国力もなくなっていきそうですし、今後パンダを高額でレンタルし、高額な維持費をかけて飼育し、生きたまま安全にお返しするために万全を期する、ということもだんだん難しくなってくるのでは。

上野や白浜は（もちろん神戸も）パンダ飼育や繁殖のノウハウを蓄積してきているし、飼育員さんの情熱と献身的なお世話をテレビで見ているので、レンタルは続けて飼育技術を継承していってほしいな～とは個人的には思うのですが。

ビックリしたのは、日本で繁殖させて手塩にかけて育てた赤ちゃん達の所有権は中国なのですよね。

頑張って繁殖させたかわいい仔たちをみすみすタダで返す（返すっていう言葉もなんかおかしい気が…）のはなんか悔しい、と思う私は狭量でしょうかｗ

この先、神戸の王子動物園のパンダ・タンタンも中国に返還予定（２０２３年末予定）ですが、心臓の病気を患っているそうで飛行機で長旅をさせるのは気の毒に感じますが、今後どうなりますことやら。